マネーリテラシー

投資格差に負けない!金融資産ピラミッドから始めるマネーリテラシー入門

最新の金融資産ピラミッドとは?【2025年発表】

金融資産ピラミッドの基本

野村総合研究所(NRI)は、この金融資産ピラミッドを定期的に調査・発表しており、私たちがお金について考える上でとても参考になる情報を提供してくれます。主に以下の5つの層に分けられています。

金融資産ピラミッドとは、世帯が持っている金融資産の合計額(預貯金、株式、投資信託などから借金などの負債を引いたもの)によって、世帯をいくつかの階層に分けたものです。まるでピラミッドのように、一番下の層には多くの世帯がいて、上に行くほど世帯数は少なく、持っている資産が多くなります。

  • 超富裕層: 純金融資産5億円以上の世帯。ごく一部の限られた方々です。
  • 富裕層: 純金融資産1億円以上5億円未満の世帯。ここからがお金持ちと呼ばれる層に入ります。
  • 準富裕層: 純金融資産5,000万円以上1億円未満の世帯。
  • アッパーマス層: 純金融資産3,000万円以上5,000万円未満の世帯。
  • マス層: 純金融資産3,000万円未満の世帯。多くの方がこの層に属しています。

2021年からの変化:富裕層・超富裕層の増加

それでは、2021年のデータと比較して、2023年にどのような変化があったのかを見ていきましょう。

※引用文献:野村総合研究所資料(2021年と2023年データ)

富裕層と超富裕層の世帯数が大きく増えていることが分かります。

  • 超富裕層: 2021年には9.0万世帯だったのが、2023年には11.8万世帯に増えました。その純金融資産の合計額も、105兆円から135兆円へと大きく増加しています。世帯数で約31.1%増、資産額で約28.6%増という大きな伸びです。
  • 富裕層: 2021年には139.5万世帯だったのが、2023年には153.5万世帯に増えました。純金融資産の合計額も、259兆円から334兆円へと増加しています。世帯数で約10.0%増、資産額で約29.0%増です。

これらの数字から、富裕層以上の世帯が着実に増え、さらに多くの資産を持つようになっていることが読み取れます。

2021年からの変化:準富裕層・マス層の変化

富裕層・超富裕層が増える一方で、他の層にも変化が見られました。

  • 準富裕層: 2021年には325.4万世帯でしたが、2023年には403.9万世帯に増加しています。純金融資産総額も258兆円から333兆円へと増えています。この層も世帯数、資産額ともに増加しており、より多くの人が資産5000万円以上を持つようになってきたと言えるでしょう。
  • アッパーマス層: 2021年には726.3万世帯でしたが、2023年には576.5万世帯に減少しています。純金融資産総額も332兆円から282兆円へと減少しました。この層は、上の準富裕層や富裕層に移行した人がいる一方で、資産を減らして下のマス層に移行した人もいる可能性が考えられます。
  • マス層: 2021年には4213.2万世帯でしたが、2023年には4424.7万世帯に増加しています。純金融資産総額も678兆円から711兆円へと増加しました。マス層の世帯数が増えていることは、日本全体の多くの人が依然として3000万円未満の金融資産で生活している現状を示しています。

なぜお金持ちが増えている?格差拡大の現状

株価上昇と資産増加の背景

富裕層や超富裕層の資産が大きく増えた背景には、株価の上昇が大きく影響していると考えられます。2021年から2023年にかけて、日本の株式市場は上昇傾向にあり、特に2023年には日経平均株価が大きく上昇しました。

お金持ちの層は、一般的に預貯金だけでなく、株式や投資信託といった「リスク性資産」を多く保有している傾向があります。そのため、株価が上がると、持っている資産の価値も大きく増えるのです。また、円安が進んだことも、外貨建ての資産を持っているお金持ちにとっては資産価値を押し上げる要因となりました。

「いつの間にか富裕層」とは?

今回の調査で注目されたのが、「いつの間にか富裕層」と呼ばれる新しい層の出現です。これは、近年の株価上昇などによって、意識せずとも運用資産が1億円を超えて富裕層になった一般の会社員などを指します。

従業員持株会や確定拠出年金、NISA(少額投資非課税制度)などを利用して、長年コツコツと資産を積み立ててきた結果、株価の上昇という追い風に乗って、気が付いたら富裕層の仲間入りを果たしたというケースが多いようです。しかし、このような「いつの間にか富裕層」の中には、十分な金融知識がないまま資産が増えてしまった人もいると考えられています。

投資をしている人とそうでない人の格差

富裕層以上の世帯が資産を大きく増やしている一方で、マス層の資産増加のペースは緩やかです。これは、株式などのリスク性資産を積極的に運用している層と、そうでない層との間で、資産の増え方に大きな差が出ていることを示唆しています。

日本全体で見ると、株式を保有している人の割合はまだ限られています。そのため、株価上昇の恩恵を受けられるのは一部の人に限られ、結果として、お金を持っている人とそうでない人の格差が広がるという状況が生まれているのです。

投資初心者こそ知っておきたい!マネーリテラシーの重要性

マネーリテラシーとは?

このような格差が広がる中で、ますます重要になってくるのが「マネーリテラシー」です。マネーリテラシーとは、お金に関する知識や判断力のことを指します。具体的には、以下のような能力が含まれます:

  • 金利やインフレ、為替などの金融・経済の基礎知識を理解すること
  • 収入と支出を把握し、家計を管理する能力
  • 預貯金、保険、投資信託、株式などの金融商品の特徴やリスクを理解し、適切に選択する能力
  • 金融に関する情報を正しく理解し、自分で判断する能力
  • 将来の生活設計に基づき、計画的に貯蓄や資産形成を行う能力

銀行預金だけではもったいない?

日本人は比較的、現預金で資産を保有する傾向が強いと言われています。もちろん、預貯金は大切ですが、低金利の状況では、お金はほとんど増えません。それどころか、物価が上昇するインフレの状況下では、実質的な資産価値が目減りしてしまう可能性もあります。

一方、株式や投資信託などのリスク性資産は、価格変動のリスクはあるものの、長期的には預貯金よりも高いリターンが期待できます。もちろん、投資にはリスクが伴いますが、正しい知識(マネーリテラシー)を身につければ、リスクを理解した上で、自分に合った方法で資産を増やすことができるのです。

将来のために今すぐできること

投資と聞くと、「難しそう」「損をしそう」と感じる方もいるかもしれません。しかし、少額からでも投資を始めることは可能です。例えば、毎月数千円から積み立てられる投資信託や、単元未満株(1株から買える株)などもあります。

大切なのは、まずはマネーリテラシーを高めること。本を読んだり、セミナーに参加したり、信頼できる無料ではない専門家(ファイナンシャルプランナーなど)に相談してみるのも良いでしょう。また、NISAなどの非課税制度を活用することも、効率的に資産を増やすための有効な手段です。

まとめ:賢くお金を増やし、未来を切り開こう!

金融資産ピラミッドから学んだこと

今回の記事では、最新の金融資産ピラミッドから、日本のお金持ちの状況が変化しており、特に富裕層以上の世帯が資産を大きく増やしていることを学びました。その背景には、株価の上昇といった金融市場の動向があり、投資をしている人とそうでない人との間で、資産格差が拡大している現状も確認できました。

また、「いつの間にか富裕層」と呼ばれる新しい層の出現は、投資が一部の特別な人だけでなく、私たちのような一般の会社員にとっても身近なものになりつつあることを示唆しています。

投資への第一歩を踏み出そう

このような状況だからこそ、私たち一人ひとりがお金について学び、賢く資産を形成していくことが大切です。まずは、マネーリテラシーを高めることから始め、少額からでも良いので投資にチャレンジしてみましょう

将来のために、今できることから少しずつ始めてみませんか?この情報が、あなたの資産形成の第一歩となることを願っています。さらに詳しい情報を知りたい方は、野村総合研究所のレポートや、金融庁のウェブサイトなども参考にしてみてください。